学生気分というより、ママゴトの続き。

高校時代のネッ友が就職した。

彼とは同い年で、近くの地域の高校に通っており、リアルで遊ぶこともあった。
お互いに受験に集中するためにネットを去り、それっきりだったのだが、
私がUターンしたこともあり、今年の夏に彼の家に挨拶に行った。
彼の家庭はいわゆる毒親家庭で、彼の鬱が深刻化しており、その当時は生活保護をもらいながら神戸で暮らしていた。

そんな彼が、川崎で仕事を見つけて、先月に就職した。
出勤一日目の感想は「なんか働いている現実感がない。学生気分が抜けない。」だった。


去年の4月1日に僕も同じことを思った。
僕なんかよりも、よっぽど博識で、思慮深い彼ですら、そう思ってしまうのか。

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労働力が減りつづける社会で淘汰されるであろう某社

疲れすぎて、水を入れずに炊飯器で米を炊いてしまった。 (水を入れてやり直したら、ちゃんと炊けた。)

というのも、失踪した先輩の業務が降ってきて、最近は忙しい。

負担の少ない仕事を選んだつもりが、高給取りな同級生たちと同じ業務量をこなしているのに安月給というバグが発生している。


業務量は毎年増えるのに、人事異動で部署の人員は減少する。
地方にある魅力のない会社に人が集まるわけないから、しょうがない。 ただ、会社全体で旧態依然の文化が根強くて、生産性の向上を阻害するような仕組みがあるのはおかしくないか? 新しいデジタル技術の導入や無駄な作業の削減など、生産性の向上を促進する取り組みは推奨されない。


この記事では、先日読んだリクルートワークス研究所の『「働き手不足1100万人」の衝撃』の感想を書き記す。

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地方準公務員・新卒一年目の生活について

近年、東京一極集中を是正するために、地方移住や地方での就職を推奨する取り組みが行われているが、首都圏と地方の生活水準には明らかな隔たりがある。

たとえば、世帯当たりの月間平均支出は私の住む地方よりも東京の方が4万円高く、平均可処分所得は私の住む地方よりも東京の方が約30万円高い。 東京と地方の仕事の給与・待遇の差は非常に大きく、地方の生活コストの低さという魅力は案外弱い。

 

私はそれを分かったうえで、地元に就職した。 就職を目前に、地方の産業基盤を支える仕事に「私がやらねば誰がやるのか」という自己陶酔した使命感を抱いていた時期もある。

今となってはその思いも冷めてしまった。 そんな地方準公務員勤務一年目のリアルをつづる。

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能力至上主義の副産物的な価値観が働きづらい環境をつくる

私は不真面目で不出来な生徒だった。 授業で習った内容はすぐに理解できるが、宿題を全くやらないので、問題集の類題が出題される定期試験ではいつも低い成績で、教師やクラスメイトからはなめられていた。 とある模試で全国一位になったときは、教員から「まさか君が一位を取るとは、何かの間違いかと思った。」と言われた。

そんな、私でも「自分は頭がいいな。」と感じる出来事があった。

 

中学3年生の夏、修学旅行のホテルの注意に関する説明で「クーラーをつけたまま部屋をでないこと」なんて当たり前のことを教師が延々と言ってるから、欠伸をして寝たふりをする。

話を聞かない僕にムカついて「さっき言った注意点をもう一回説明しろ」と教師は言ってくる。 「オートロックで扉が閉まるから、鍵を持たずに部屋をでないこと、、、でしたよね?」 なんて、説明の穴を突いてクラスの笑いを取る。


頭の良さには場面に応じた基準がある。 教育の中で培った頭の良さ、エスプリの効いた一言を言える頭の良さ、友人と楽しい時間を過ごすための頭の良さ、研究で成果をあげる人の頭の良さ、会社で上手くやっていくための頭の良さ。頭の良さには多面性と多層性がある。 ある場面では標準側にいても、別の環境では異常かもしれないように。 “能力至上主義の副産物的な価値観が働きづらい環境をつくる” の続きを読む